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【江戸小話】『小男の願い』【日语天天听】

 日知窗 2020-10-05

小男の願い

生まれつき背の小さい男がおりました。 神だなに手を合わせては、いつも、「神さま、なにとぞ背が高くなりますように、願いします」と、お祈りをしていました。 ある日のこと、夢の中に神さまが現れて、厳かに言いました。「おまえの望みは、かなえてやる。ご飯を一升、お餅を一升食べ、酒を一樽飲んで、そのまま眠るがよい。目ざめたときは、体中がだるく感じるから、その時、上下へ十分に伸びをせよ。そうすれば、おまえの背は、かならず布団の長さまで伸びておるぞ」 そこで、パッと目が覚めました。「おお、ありがたいお告げだ。早速、そのとおりやってみよう」 男は、お告げのとおり、一升飯を食らい、一升餅を食い、一樽酒を飲むと、ぐでんぐでんに酔って、その場で、そのまま眠ってしまいました。 さて、目が覚めてみますと、お告げのとおり体中がだるい。 そこで、ぐぐっと伸びをして、「さて、これで願いがかなった。ありがたい、ありがたい」と、立ってみると、なんと、前よりも背が、かなり低くなっております。「おや、どうしたことだろう。・・・ああっ! この布団は!」 いま寝ていたところをみると、座布団の上で、寝ていたのでした。

生まれつき:天生。

厳か:庄严,严肃;郑重。

だるい:发倦;发酸;懒倦。

パッと:突然一下子。

お告げ:启示,天启。

座布団:褥垫(子),坐垫。

矮个子男人的请求

   有一个男人生来个子矮。
   他总是在神龛前作揖祈求说:
    “神,求求您,让我长高吧!”
   有一天,神在梦境中出现了,严肃地说:
    我来帮你实现愿望。吃一升(1.8毫升)米饭,一升年糕,喝一桶酒,之后什么也别做就睡觉。醒来的时候,会感觉全身发倦,到时候,你使劲上下伸展。那样你的身材一定会伸长到被褥那么长。”
   这时,他一下子醒了。
    “啊,太感谢您的启示了!我马上照办!”
   那个男人按照神的启示,吃了一升米饭,一升年糕,喝了一桶酒之后,变得烂醉如泥,当场就睡了。
   醒来时,如神的启示所说,全身发倦。
   于是,他使劲地伸展身体,
    “这样我的愿望就可以实现了!太好了!太好了!”
    说着,站起来一看,哎呀!比以前还矮了很多!
    “哎呀!怎么回事啊?!……啊!这个褥子?!”
   一看刚才所躺的地方,发现自己竟然睡在了坐垫上面!

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